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6月4日

先週、授業で昔の学校のことを調べることになったと、
娘が私の小学校時代を聞いてきた。

じゃあいいものがあるよ、と久しぶりに広げた卒業アルバム。
懐かしい、私の記憶のままの顔、顔、顔。
あの頃は、自分たちがすごく大人になったような思いがしていたけれど
今見るとまったくの子供。

みんな中年になってるんだろうなあ。
おっちゃんおばちゃんになって、子育てしてるのかな。
会社で毎日がんばってるのかな。
どんな人生を送っているのだろうと、かつて同じ校舎に通った人たちの行く末を想像する。
そしてある人を探してスナップ写真を凝視する。



あ、いた。

運動会のリレーを一生懸命に走るよーたんの姿。
私が持っている、唯一の、生き生きとしてる彼女の写真。
天然パーマで、細くて、色がちょっと黒くて、背がすらっと高くて、おとなしくて
一度も同じクラスになったことのなかったけれど、
なぜだったか、廊下ですれ違えば一言二言交わす程度の仲だった、よーたん。


今日は、よーたんの命日。

中学2年で、よーたんは亡くなった。

腹痛を訴えて、近所の内科に行った。
そこで医者が盲腸を「風邪」と誤診し、家に帰らされたものの、一晩中苦しんだとか。
翌日違う医者に行った時は盲腸が破裂して腹膜炎を起していて
もう手遅れだったという。

通夜が、町の集会所で開かれて、私も行った。
雨の降る暗い夜だった。
集会所の周りに人があふれていて、お母さんたちがあちらこちらでひそひそと話していた。
たくさんの同級生が、困ったような顔をしてじっと佇んでいた。

通夜会場に押しかけた同級生たちは、遠慮しあって会場に入ろうとしないのだけれど、
あまり仲良くなかった子が、他の友人を差し置いて会場に入り
よーたんの顔を見た、ということで悪口を言ってる人たちがいた。


最初に誤診した医者の悪口をみんなが言っていた。
できたばかりの内科だった。


それきり、彼女はいなくなってしまった。
学校中、どこをどう探してもいない。
私はただ、それがショックだった。
死というものを、初めて生々しく感じた出来事だった。


あのあとすぐに、私は遠くに引っ越してしまった。
その後、彼女の何回忌がどのようにされているのか全くしらない。
だけど毎年、この日は必ずよーたんのことを思い出す。
私の記憶の中の、薄い薄いよーたんの姿を探る。


いま、親になって、娘を失ったご両親の気持ちを思う。
どれだけ自分を責めただろう。
人生で一番輝かしい時期を目前にして、人生を閉じてしまった自分の娘を
どんどん成長していく同級生の姿を眺めながらどんな思いで過ごしてきたのだろう。
きっと何十年たっても、風化しないその思いを抱えて
どんな人生を歩まれているのだろう。


よーたんの実家に連絡したことはないし、これからもするつもりはない。

ただ、これからもきっと今日という日は、よーたんのことを思い出す。
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