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王妃マリーアントワネット 遠藤周作

どうやらどっぷり、読書の秋。です。

今日はちょっと重めの本。



このところ、いろいろ脱線しつつもだらだら読み進めていたのがこの本。

王妃マリー・アントワネット (1981年)王妃マリー・アントワネット (1981年)
(1981/09)
遠藤 周作

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仰向けに寝転がって読むには、指が痛くなるほどの分厚くて重い本。
でも、スラスラと読めたのは遠藤周作氏の筆力と、
ベルバラである程度予習済みだったからだと思われる。

フランス革命といえば、=ベルサイユのバラ、と思ってしまう世代だけれど
ベルバラの文庫本、うちにありまして、最近娘が読んでたのです。

私も読んでしまって、そういえばうちの蔵書にあったなあ、と思いだし読んだのがこの一冊。

ベルバラが、いかに少女マンガチックに描かれていたかがよく分かりました。
正真正銘少女マンガだから、なんだけどさ。

遠藤氏のアントワネットは、フェルゼンとアントワネットの叶わぬ恋物語、みたいなのに
そこまで執拗にスポットを当てず、オスカルもアンドレも出てきません。笑

アントワネットといえば、その地位に慢心して国民の生活を顧みず、
国民の血税を使って贅沢の限りを尽くし、それがゆえに憎まれて
国民に殺されたフランス最後の王妃、

というイメージしかなかったわたし。
この本はわりとアントワネットに同情的な立場で書かれている。
それより、『革命』という大義名分のために、
抑圧され続けた大衆が狂気を帯びてくるさまを強調して書いていました。

群衆心理っていうのは、怖いですね。
情報操作というのは、アントワネットの時代から(もっと昔からだと思うけど)
行われていて、ある結論に導くために、巧みに情報を操作して、
大衆はその真偽を確かめようともせず、確かめる力ももたず、
日々のうっぷんをぶつけるターゲットを、ウワサの対象に決めて憎悪する、
なんてことは今も昔もなんにも変っていないような気がします。

いまはネットがあって、いろんなところが隠しておきたい
さまざまな裏情報が明るみに出るようになって
少しは進歩した?と思いたいけれど
ネットの情報も、やはりある意図をもって、
結論ありきで情報操作されているものも、多いと思います。

不安にかられた人間は怖いです。
不安をあおられ、たくみに扇動され、
正義の名のもとに行われた虐殺や戦争は過去どれほど多いか。そして今も。

人間が歯止めの効かぬ自由を手に入れたら野生化していく、というような言葉も
あったのですが、まさに現代を表しているような・・・。

こんな、人と人とのつながりが希薄になってしまったような現代でも、
なにかコトが起こったり、
解き放たれてしまった人間の欲望を満たされないような事態になったときに
抑圧された怒り、というものは簡単に人を集団にして
狂気に導いてしまうんじゃないか・・・なんてことも思ってしまった一冊。

数百年前の話だけれど、そこにいたる人間心理なんかもつぶさに描かれているので
ああ、人間って本質的にほとんど変っていないのかもしれない、
と改めて思いました。
いわゆる資本主義社会になって、大衆迎合、というのは昔よりずっと強くなっていると思うし。



私はそこに流されたくない、と思っているけれど自信はない。
ひとつ知りたいことができたら、
できるだけいろんな方向から書いてある情報を読むようにはしてるけど、
パニックになったときになにかにすがるようにひとつの対象に憎悪の目を向けてしまう
弱さは、私の中にもしっかりあるような気がするのです。


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