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どこから行っても遠い町 川上弘美

オーキャンを羽合町でやると決まったという話を聞いた時に、

ここってどこから行っても遠い町だよなあ・・・・
と、まだ見ぬ川上弘美の最新刊のタイトルに思いをはせていた。


最新刊といっても、1年前になるのですね。
土曜日、子供の付き合いで行った図書館で発見。
家でまだ読みかけの本があるから今回は借りない!という
私のやわらか~い決意をあっさり崩した一冊。
だって・・・これがあるなんて!!
古くてプレハブで床がふわふわしてるけど、やっぱりあの図書館、ヤメラレナイ。


おもしろくて一気読みしてしまいました。

どこから行っても遠い町どこから行っても遠い町
(2008/11)
川上 弘美

この人の本の装丁はいつもかわいい


男二人が奇妙な仲のよさで同居する魚屋の話、真夜中に差し向かいで紅茶をのむ「平凡」な主婦とその姑、両親の不仲をじっとみつめる小学生、裸足で男のもとへ駆けていった魚屋の死んだ女房……東京の小さな町で、ゆるやかにつながって生きる人々の、その平穏な日々にあるあやうさと幸福。川上文学の真髄を示す待望の連作短篇小説集。



短い短編が、連作になっている。
つまり、前の短編の登場人物の誰かが、次の短編の登場人物として出てくる。
前の話では、ごく脇役として語られていた人が、主役とか準主役で
次の物語に登場する。

主人公はさまざまである。
40代独身の予備校の女教師、その教師の常連の店の板前、その店で働くバイトの女の子、
教師行きつけの魚屋、魚屋がよく行く喫茶店の常連客、その常連客の奥さんのヘルパー、
そのヘルパーに話しかけた常連客の隣の家に住む女の嫁・・・
性別も世代もバラバラの彼らの視点で物語は終始する。
ひとつの小さな都心の街に住む人たちの小さな物語。
少しずつ、望遠鏡で見える景色がゆっくり変わっていくように視点が変わってゆく。

そういうのに弱いの、私。
次はだれが主人公かな?ぜったいこの人だ!
と思って次を読み進めるけれど、すぐには分からない。
大半読んだあとにひょっこり、前の小説に一行だけでてきた人が出演したりする。
そのわくわく感。

なんか事件が起こるわけではない、そしてきちんとした結論が帰結して終わるわけでもない。
事件が起こっても、それを生々しく語るわけではなく
あくまでも淡々とつづられていく。


人生はいつだってしりきれとんぼだ。

という一節に、ふんふんと、確かな実感を伴いながら納得してしまった。
そうなんだよね、
生きている限り、これで終わり、というものがないんだよね。
なにが起こっても、眠くなるし、お腹はすくし、明日は来ちゃう。
小説は著者の力で物語を初めて、その世界を終りにできるけれど、
現実の世界は終わらない。
なにがあっても、それで帰結していくということはなくて、
すごい曲作って、ツアーが終わって燃え尽きても、次の仕事が待っていて・・・。
それを心のどこかにしまいながら生きていく。


私は、小説に大きなストーリーを求めてるんじゃなくて
小説にちりばめられた数々のはっとする言葉を拾うのがどうやら好きなので
この人の作品が好きなのかもしれない。


10日から始まった川上さんの小説、新聞を開けて一番最初に探して読んでます。
やっぱりこの人のつむぐ言葉はいいな。




今日の言い訳

他の人のも読んでます。




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*Comment

 

今日は本屋さんで、心惹かれるものがなく帰ってきちゃった。
今度読んでみよう。
また良い本があったら教えてね。
  • posted by ともぞう 
  • URL 
  • 2009.09/14 23:00分 
  • [Edit]

秋ですね・・・ 

こんにちは!

読書の秋ですね。
ゆうさんは本いっぱい読んでるよね。
私もこの秋は読書気分なんですが・・・
この方の小説は読んだことがありません。

>私は、小説に大きなストーリーを求めてるんじゃなくて
小説にちりばめられた数々のはっとする言葉を拾うのがどうやら好き

これは私も同じでとってもよくわかるので、私も川上さん好きかもしれないかな?
読んでみます!

それにしても・・・

>現実の世界は終わらない。
なにがあっても、それで帰結していくということはなくて、
すごい曲作って、ツアーが終わって燃え尽きても、次の仕事が待っていて・・・。
それを心のどこかにしまいながら生きていく。

ここのトコ読んで、なんかすごく感じるものがあった・・・
人生ってせつないなぁ~・・・。
秋はなんだかセンチメンタルな私です・・・。
  • posted by タケちゃん 
  • URL 
  • 2009.09/15 09:59分 
  • [Edit]

ともぞうさん 

都内は本屋さんが充実していていいですね。
こっちはもう本当に、本屋が腹立つくらいないんですよー!
唯一好きだったとこは、帰ってきたらつぶれてたし(泣)

なので最近どんな面白そうな本があるのか知らないんですけど、
本ばっかりは、好き嫌いがありますからね・・・
この人の最近の本は、けっこう読みやすいですよ。

って、最近彼女の本しか紹介(?)してないですよね・・・・
紹介、というか、読んでなんか書きたくなっちゃうんですよね・・・。
奥田英朗さんの空中ブランコをこないだ読みましたけど、面白かったですよ。
  • posted by ゆう 
  • URL 
  • 2009.09/15 10:41分 
  • [Edit]

タケちゃん 

いえいえ、私、読んでるように見せかけてるんです。笑
ぜんぜん読まないんですよ~ほんとに。
読書家ではないんです。
なのに知ったかぶりして書いてるから時折穴に入りたくなります。
昨日の記事はすでに恥ずかしい・・・・。

この人の作品は、昔のは少し分かりにくいものもあるけれど、
最近はずいぶん読みやすくなってると思います。
書かれている内容の深さはたぶん変わってないけれど。

小説や映画やドラマみたいに、ひとつのお話として終わっていかないから
人生って生活って大変なんですよねきっと。
どんな事件があっても、何かを卒業しても、
誰かが亡くなっても、それで終わりじゃなくて、その中のなにかを引き継いで
生きていく・・・どこかでみんなつながっていて・・・
今月のドクダニズムにも、まさよしさんが同じようなこと書いていたので
この本を読みながら、私の中でリンクしてしまいました。
やっぱり、秋なのが悪い!(笑)
  • posted by ゆう 
  • URL 
  • 2009.09/15 10:49分 
  • [Edit]

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