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光ってみえるもの、あれは 川上弘美

光ってみえるもの、あれは光ってみえるもの、あれは
(2003/09/10)
川上 弘美

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ザ・梅雨という天気が続いてるここ関東ですが
ウワサによると西日本は空梅雨で、すでに蒸し暑いとか?

こちらは今日も朝からじめ~っとしております。
こんな日は、読書日和。そして、なんだか眠くなる。湿気が多いと眠くなるのはなぜでしょう・・・



さて、表題の作品。


ああ、やっぱり僕は早く大人になりたい—友がいて、恋人がいて「ふつう」からちょっぴりはみ出した家族がいて…生きることへの小さな違和感を抱えた江戸翠、16歳の夏。みずみずしい“家族小説”の誕生。



ふうん、”家族小説”なのかぁ・・・・。


主人公は高校1年の男子。
若い男子が主人公の川上作品は初めて読んだ。

高校生の、ひと夏の青春物語

と、くくってしまうと品ががくんと落ちるのでしませんが。

この物語は、みんなで汗と涙を流してなんかの大会に出るだの、
なんだかすごい事件が起こっただの、ヒーローが出てきたりだとか
濃い恋愛模様があったりだとか、めくるめくストーリー展開はありません。

でも、この人の作品の、あのページをめくらせる力はなんなんだろう。

結婚しない両親のもと、”ふつう”に育った少年”翠”。
母親と祖母、そして”遺伝子上の父親”である大鳥さんとの日々、
ガールフレンドの平山水絵との性差が生みだすいろんな誤解やすれ違い、
翠の友人、花田との関わりなんかを、回想も交えながらゆっくりと物語は進んでいく、
あくまでも翠の視点で。

男子高校生の視点が、ぜんぜんぶれないで、徹底して彼の目線から
世界が描かれている、そこがすごいな、と思った。
私は男子高校生じゃないから、
これが男子高校生のリアルなのか違うのかも分からないんだけれど、
翠くん、という人については、リアルに伝わってきた。
なんで男子高校生のことなんてそんなにわかっちゃうんだろう、この人は。

体だけは大人といっしょか、かえって大きいくらいで、
でも何を聞いても無視するか、ふっと鼻で笑うか、ひとこと二言小声で答えて、
目も合わせず、うつむいて、黙ってて、何を考えているか分からない、
この世の中でもっとも自分から遠い存在・・・・・というのが、わたしの
男子高校生(とか中学生)に対するイメージ。なにやら得体のしれない存在。

でも、この本のおかげで、ほんのちょっと心の距離が近づいたような気がする。笑


まあ、青春小説といってしまえばそうなんだけれど、
いちいちひっかかるというか、
私みたいな歳のオンナにも、現役で、ああそうそう!!と首肯してしまう
ことがたくさんある。人間誰にでも当てはまるような真実の一部が書かれている、
だから面白かったのだ。

結局のところ、小説の中でも、これといった結論は出ない。
生きる意味、みたいなものについての結論。

青春時代は、生とか死とかを一番敏感に、深く、感性豊かに考える時期だと思う。
でも、考えたところで、そうか、生きる意味というのはこういうものなのだ、
なんていったいどれくらいの人間が思いきれるものなのだろうか。
思いきれたところで、それから以降の長い長い人生の雑事の中で、
その結論がぐらぐら揺れたり壊れたりすることはいくらだってあるんじゃないか。
そこのところの結論が出ないまま、生活している大人がもしかしたらほとんどなんじゃないか。

この小説を読んでるうちに、また少し人生というものについて
考えるきっかけをもらえたと思う。



遠目から見ると、キラキラとしてとてもきれいなワンピースを着ていて
顔も美しい少女が
近づいてみると髪の毛は何日もお風呂に入っていないかのようにベタベタ、
ワンピースはうっすらと汚れていて、シミや毛玉が無数についている、
それを見た翠が、怖いんだけれど、
それは僕がよく知っている感じ、であるような気がする。

というシーンがあるんだけれど、
人が生きていくって、そんな感じなのかなぁ・・・・と、タイトルにもからめて
ぼんやりと思った。


図書館で借りたんだけど、本屋で見つけたらきっと買っちゃうだろうなあ。

ベタ誉めですが、なんせファンなもので、川上さん♪

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